仕事、勉学、家事に至るまで効率よく手短に済ませることが出来ればこんないいことはありません。
趣味に費やせる時間が増えたり、より多くの事を学べたりします。
そのために必要なことは集中力です。
しかし、集中力を上げる前に、まずその作業に取りかからなければ意味がありません。
いわゆるモチベーションです。
なので、今回はモチベーションを上げて先延ばしを防ぎ、かつ集中力をもって効率的に作業を終わらす、そのための方法を解説していきたいと思います。
目次
1部 先延ばし
1.先延ばしをしている自分を許す
結論、先延ばしを防ぐには、先延ばしをしている自分を許すことです。
なにかに取りかかることは、すなわちエネルギーを使うという事です。
しかし、人間も元は野生動物であり、狩りの時以外はエネルギーを温存しておきたいという本能があります。
エネルギーを消費する「行動」は出来るだけ避けるのが私たちの正解です。
また、新しい行動は危険が伴います。
通ったこともない道を通るにはどんな危険が潜んでいるかわかりません。
そのため、できるだけ新しい行動を避けるという傾向もあります。
つまり、人間の先延ばしは本能であり、それを受け入れることが大事です。
先延ばしを責めてしまうと自分を責めたことに満足してしまい先延ばしの原因を理解していません。
例えば、統計学的に月曜日の午前中はやる気がなく、金曜日の午後はやる気が高いという研究結果があります。
そこで、「なぜ月曜日の午前中はやる気が出ないんだ。」「また月曜日を無駄にしてしまった。」と自分を責めてしまっている人は、たぶん来週の月曜日もやる気を出せずにいると思います。
では、なぜ月曜日の午前中はやる気が出ないのでしょうか。
普通は月曜日の午前中は一番疲労がなく、金曜日の午後は一番疲れているはずです。
なので、本来のやる気は月曜日に高く、金曜日に落ちていくはずです。
しかし、ほとんどの方は逆になっています。
これは月曜日の方が先が長いという事を本能的に感じているからです。
月曜日の方が一番疲れていなくて体力はあるんですが、その体力を土曜日の休みまで維持していかなくてはいけないという潜在意識があるから行動を抑えるようになり、やる気が出ないんです。
もちろんやる気が出ない原因はこれだけではなく、十人十色だと思います。
自分がなぜやる気が出ないのかその原因をしっかり理解するためには先延ばしにしている自分を許すことから始める必要があります。
対処しようとか対応を考える必要はありません。
先延ばしの本当の原因に気づくことが大事です。
2.今と未来を近づける
先延ばしの原因のひとつとして、先延ばしにしている事柄がそこまで重要ではないという事があります。
重要な事じゃないので先延ばしにしているんです。
重要なことではないという意味は、近い未来に影響がないという事です。
めんどうくさいという理由で食事を先延ばしにしたことはないかと思います。
しかし、仕事や宿題は先延ばしにしてしまいます。
自分の未来に影響が少ないと考えればそれは当然やる気は出ません。
例えば、毎日ランニングすることはとても大変です。
しかし、マラソンでオリンピックを目指している方は毎日走ります。
それは今の自分が走ることによって、将来オリンピックで活躍する自分とが直結しているからです。
しかし、それがダイエットのためにランニングしている場合、走ることで近い未来痩せている自分を想像できない方や、心のどこかで別に痩せなくても問題ないと思っている方は走るのをやめてしまいます。
つまり、今の自分がやる行動が未来にどう影響するのかが明確になっていないと行動に移らないんです。
果実はだいたい遠い未来にあります。
それが先延ばしの原因となっているんです。
今と未来を近づけて考えてあげると行動につながります。
これはつまり、近い未来、手に入れられる果実を明確化するということです。
より具体的にイメージすることによって未来は少し近づきます。
3.先延ばしを防ぐ3つの方法
たしかに考えてみればそこまで重要なことでは無いかもしれませんが、それでも先延ばしをせずに終わらせたいこともあるかと思います。
世の中重要な事ばかりではありません。
そこで先延ばしを防ぐ3つの方法を紹介していきます。
3-1 先延ばしをしていることに気づく
今、自分が何を先延ばしにしているのかにまず気づく必要があります。
最初の「先延ばししている自分を許すこと」に似ているかもしれませんが、これは具体的な行動にフォーカスするという事です。
やるべきことを先延ばしにしてテレビやスマホを見てしまっている時に、今何を先延ばしにしているのかを頭の中で整理しておくことです。
3-2 メリットを考える
もし、先延ばしにしていることを、今片付けることが出来ればどんなメリットがあるでしょうか。
逆に先延ばしにしていることによってどんなデメリットが生じているのでしょうか。
ただ、頭の中で整理するだけでいいんです。
ここまでは行動は伴いません。
頭の中を整理するだけです。
なので、次の行動が一番大事になります。
3-3 作業を細かく分ける
人間の行動する前の心理は、10の作業を20にも30にも大きくしてしまっています。
そのため、これからやる作業がとても大変な事のように感じて腰が重くなります。
まずは10の作業を8や5にしてあげましょう。
なんなら1でも構いません。
作業を細かく分けてあげるんです。
そうすれば1の作業にはそんなに考えず気軽に取り組めます。
そして1が終わった時点でめんどうくさかったらやめてまた後ですればいいんです。
しかし、だいたい1やり始めればそのまま5も10も進められるものです。
行動が起きればドーパミンが分泌され、ドーパミンは脳内の幸福物質なので今の行動に幸福感を感じて作業に拍車がかかります。
まずはその1を作り出すために作業を細かく分けてあげることが大事です。
2部 集中力
4.集中力を上げる
いよいよ作業に取りかかれば次は集中力を高めて効率よく作業を終わらせていきたいものです。
そこで大事なことは3つ。
4-1 マルチタスクをやめる
マルチタスクとは、複数の事を同時にこなす。ということです。
二兎を追う者は一兎をも得ず。
複数の事を同時にやる時に一番問題なのは、タスクを切り替えることです。
タスクを切り替える時に脳は膨大なエネルギーを使います。
例えば、勉強している最中にLINEがなって返信したりすると、勉強に戻った時に集中力が下がってしまいます。
それは、LINEにタスクを切り替えた瞬間に脳内でエネルギーが膨大に使われるので疲労感が起きてしまうのです。
これがマルチタスクの欠点です。
複数の事があっても一つ一つ完了していく事が大事です。
先ほどの例でいくと、勉強が終わるまで携帯電話は鳴らないようにしておくことがベストです。
他にも外部からの邪魔が入らないような環境を作ることが大切です。
しかし、これはタスクを終わらすまで集中し続けるという事ではありません。
集中力はそう長くはもちません。
一つ一つのタスクは短くて構いません。
集中力が途切れたらやめて、次のタスクに移ることも大事です。
これはマルチタスクとは違います。
短い集中力のなかで一つ一つのタスクを完了して行くことが大事だという事です。
4-2 マインドフルネス瞑想
マインドフルネス瞑想とは、自分の呼吸にだけ集中する瞑想です。
つまり、一つの事に集中して意識を持っていく訓練になります。
マインドフルネスを訓練していくと、呼吸に全神経を集中しながら、車の音や雑音を俯瞰で感じることが出来るようになります。
音を感じてはいるんですがそこに集中はしていないということです。
それが出来るようになれば、周りの雑音に意識を持っていかれることなく作業に集中することが出来ます。
日々の習慣にして集中力を高める訓練をしておきましょう。
4-3 立って作業する
集中力が落ちる原因は座っている時間に関係しています。
海外の研究では4時間以上座って仕事をしている人は4時間未満の人より作業効率が低いという結果が出ています。
他にも死亡リスクを上げたり、実は立っているよりも身体への負担が大きかったりします。
パソコン作業などのいわゆるデスクワークでも、高いテーブルを用意して立って作業すると、作業に対する集中力が格段に上がります。
5.まとめ
まずはモチベーションを作るために作業を細かくわけましょう。
小さな作業であれば取りかかれると思います。
作業に取りかかれば次はシングルタスクが重要です。
ひとつの事に集中し、完了させてから次の作業にとりかかる。
そもそも集中しなくてはいけないことを二つ同時にすることは困難です。
同時にしていることは無意識でも出来る意味のないことだと思ってください。
やってる気になっているという事です。
そのことに少なからず意識を持っていかれているので全体的な作業効率は当然落ちます。
そして、日々モチベーションを上げる環境や集中力を上げる訓練をしておきましょう。
それが瞑想です。
精神論で「おれはやるんだ」といっても実際は出来ないことの方が多いです。
そして一時のやる気は続きません。
環境を整え習慣にすれば前よりも少しだけ集中できる自分に気づくはずです。
その繰り返しです。