ストレスを感じると、自律神経の働きが乱れると言われています。
では、そもそも「自律神経の働きが乱れる」ってどういうことなのでしょうか?
また、乱れた自律神経を整えるにはどうしたらいいのか?
目次
1.自律神経とはどんな働きをするのか
心臓を動かす、胃や腸で食べ物を消化・吸収する、体温や血圧を一定に保つ、このような身体活動を維持するための働きをつかさどっているのが自律神経です。
自律神経は、脳から独立して、無意識のうちに身体をコントロールしています。
自分の身体に「心臓を早く動かして」「胃腸をストップ」などと指令を出しても、思い通りにならないのは、このためです。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」から成り立っています。
日中、活動しているときや、興奮しているときに優位になるのが交感神経。
一方、睡眠中やリラックスしているときに優位になるのが副交感神経です。
私たちの身体は、交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで、心身ともに健やかな状態を保つことができます。
ところが現代人はいくつものストレス要因を同時に抱えているため、長時間にわたって緊張や興奮が続くことがよくあります。
すると、交感神経ばかりが優位な状態が続いてしまい、自律神経のバランスが崩れてしまうというわけです。
2.副交感神経を優位に導く自律神経トレーニング
これを解消するのが、意識的にリラックスして、副交感神経が優位な状態をつくり出すこと。
つまり、自律神経コントロールです。
そのおすすめの方法がこれです。
まず手軽に取り入れられて、すぐに効果を実感できるのが、「40度の蒸気による目もと温め」です。
目もとを熱すぎず冷たくもなく、「気持ちいい」と感じられる40度で温めると、目の奥にある三叉(さんさ)神経(感覚神経)が刺激されます。
それが自律神経に伝わると、副交感神経が優位な状態になり、深いリラックス感が得られます。
その際、蒸気で目もとを温めたい。
乾いた熱よりも湿った熱のほうが身体に、深く広く伝わるからです。
蒸しタオルやホットアイマスクを使うと手軽で簡単なうえ、すぐにリラックス感を実感できます。
そして呼吸法。
姿勢を正し、呼吸を観察し続けていると、呼吸が深まり、落ち着き、自律神経も整う方向へと変化していきます。
手順としては、床であぐらをかき、骨盤を立てて背筋を伸ばす。
そして肩の力を抜き、手はひざの上など、自然な位置に置き、軽く目を閉じる。
この姿勢のまま、鼻から気持ちよく息を吸って、鼻から吐くことに集中する。
途中で雑念が浮かんできたら、心ここにあらずの自分に気づき、なるべく早く呼吸に意識を向けること。
最初は5分程度続け、慣れてきたら徐々に時間を伸ばしていくとよいでしょう。
ストレスによって乱れた自律神経の働きを整え、リラックスできます。