整骨院に来院される患者さんで一番多いのは腰痛で、その次に多いのが首コリや寝違いなどの首・肩の症状です。
首コリの場合、腰痛に比べ首だけの症状に収まらず、全身への倦怠感や疲労感を感じている人が多くいます。
それは、首が脳と身体をつなぐ架け橋のような役割をはたしており、太い血管や神経の通り道となっているからです。
そのため、首コリで血行が悪くなると脳に十分な血流がいかず、脳内の疲労物質を取り除くことが出来ません。
また、副交感神経(休息神経)である迷走神経が圧迫され、身体が休息状態に切り替わっている時間が短くなってしまうからです。
この迷走神経は血流を良くしたり、胃腸の消化活動を促進したりするなど、代謝に大きく関わります。
血流が良くなれば全身の老廃物や疲労物質を流してあげることも出来ますし、胃腸の働きが上がるとエネルギー補給が効率よく進み代謝が進むからです。
つまり、首が凝って血流が悪くなると血流と迷走神経の影響によって副交感神経の働きが下がり、休息がしっかり出来ない状況になり、疲労感を覚えるようになるんです。
目次
1.首を温めて疲れをすっきり
つまりは首を温めて血流を良くしたり、筋肉を弛緩させて神経の通りを良くしてあげると全身の疲労感も改善されるという事です。
疲れは溜まれば溜まるほど解消しにくくなります。
速めにケアするべきです。
1-1.昼のケア
夏でもエアコンの効いた部屋だと、首が冷え血流が悪くなります。
特にパソコン作業のように同じ姿勢を長時間とることによって筋肉は固まりやすくなります。
パソコン作業は特に腕を前に出して固定しているので背中が丸まり、肩甲骨から首にかけての筋肉が固まってしまいます。
パソコン作業中はこまめに伸びをしたり、立ち上がって少し歩いたり、お昼休憩を使って散歩などをするようにしましょう。
特に散歩は、ふくらはぎの筋肉が収縮することによって筋肉のポンプ作用で血流が良くなり効果的です。
あとは、首に温めたホットタオルや温熱シートを張って数分リラックスタイムを作ってあげるのもいいでしょう。
とにかく、同じ姿勢で長時間身体を固定することが一番身体に良くないことだけ覚えておいてください。
1-2.夜のケア
夜にやるケアは何と言ってもやはりお風呂です。
夏になるとシャワーだけですませる人も多いかと思いますが、出来るだけ入浴するようにしましょう。
入浴の際は38~40℃程のぬるま湯に首までゆっくり浸かり、時間に余裕があれば半身浴でさらにゆっくり浸かってあげると効果的です。
炭酸ガス入りの入浴剤を使う事によって、より効率よく血流を良くすることが出来て、短めの入浴でも疲労回復効果を期待できます。
2.決め手は睡眠
やはり一番大事なのは睡眠の質です。
しつこいようですが身体を同じ姿勢で長時間固定している時に身体は歪み不調につながります。
枕が合っていないと首を動かしにくくなり、首コリにつながります。
基本的には低めの枕の方がいいと思います。
しかし、自分に合う高さや柔らかさの枕を検討して、質のいい睡眠を検討してみて下さい。
3.まとめ
首コリは全身の倦怠感や疲労感につながります。
仕事の効率が下がったり、やる気が出なかったり、最悪の場合そのことが原因でうつになることもあります。
首コリはパソコン作業やスマホ、枕などによる長時間の同じ姿勢で硬くなってきます。
まずは原因を取り除き、温熱効果でしっかりケアしていくようにしましょう。
あなたの疲労は首にあるかもしれません。